|
2007-12-03 Mon 23:55
先週末、いつもお世話になっているNPO法人「食品と暮らしの安全」の新事務所(さいたま市)の見学会にお邪魔させていただきました。
元々の事務所は千代田区麹町にありました。しかし、東海地震が起きた場合、想定震源域の中心にある浜岡原子力発電所が大きな被害を受けて首都圏が放射能で汚染される可能性があるとして、荒川の東側に事務所を移転させることを決意。どうせなら環境にもスタッフの健康にも配慮した建物にしようと、今日本で考えられる最もエコロジカルな建物を目指して立てられたのが、この新事務所です。 外壁はガルバリウムなので一見すると無機質ですが、室内はオール国産材でとても柔らかい雰囲気を醸し出しています。かびにくいウール断熱材でしっかりと断熱されているので、室内は一回暖房をかければすぐに暖かくなります。内装にも、シックハウス症候群とは無縁の素材が使われています。とにかく書けばキリがないのですが、この居心地の良さは格別!これから新改築をお考えの方には、同会の月刊誌「食品と暮らしの安全」221号(2007年9月1日発行号)と223号(同11月1日発行号)をお勧めします。新事務所の詳しい仕様などがリポートされています。 ![]() 携帯だったので、画像が悪くてすみません さて、新事務所の気になるお値段。約77坪3階建て(地下室付き)で、総工費は約6000万円だったそうです。もちろん安くはありません。しかし、この建物の設計を担当したアンビエックス代表の相根昭典さんによると、同じ広さのものを環境だの健康だのを全く気にせずに建てた場合に比べても、約20%高い程度で済むそうです。もちろん市価よりは高い訳ですが、「一生もの」のお買い物であれば、と考える人は少なくないのではないでしょうか。 このNPOの、もっと言えば代表の小若さんのスゴいところは、環境や健康への配慮を何よりも優先するという考え方を、主張するだけでなく行動して示してくれること。私も、そしてオルタナも見習わないと、と思った1日でした。 |
|
2007-11-22 Thu 11:49
最近、マイ箸を持ち歩くようになりました。
「遅いよ」と言われそうですね。でも、これまでは「確信犯」的に持ち歩いていませんでした。割り箸の問題は本来、食事を提供する側が責任を持って取り組むべきことだと考えていたからです。個人の努力に甘えるべきではないと。以前に住んでいたミュンヘンやニューヨークでは、「マイフォーク」とか「マイナイフ」を持ち歩いている人なんて誰もいません。 でも、マイバックと同じように店側の取り組みが鈍いと言わざるを得ないので、しびれを切らしたのでした。周りにもそういう人が結構います。 そんな訳で持ち歩くようになって早速、ちょっと感動的なことが起こりました。ある席で一緒に食事をした7人全員が、マイ箸を持っていたのです。私とは違ってマイ箸キャリアの長い面々も、これには驚いていました。詳しいお話はこちら。 ![]() 7人全員のマイ箸! でも、マイ箸で安心することなかれ。昨日ご一緒した仲間のうちの一人は、箸を二膳持ち歩いていました。マイ箸を持っていない人に貸してあげられるように、とのことで。そういえば、先日会津若松でのお仕事でご一緒したイースクエアのピーダーセン社長が、やはり三膳持っていらして驚きました。でもこれを知って、私もいよいよマイ箸を持とうと決意したのでした。 マイ箸の次はユア箸ですね。 |
|
2007-10-24 Wed 13:05
ビジネスを通じて、またはビジネス的な手法を用いて、環境問題や社会問題の解決のために行動する社会起業家。日本でも、地域社会の立て直しや子育て支援といった社会課題を解決する担い手として社会起業家に対する期待感が高まっています。中でも、最近求められている地方活性化の切り札として注目できそうなのが、長年にわたって社会起業家支援を続けるNPO法人ETIC.(エティック)が行う「チャレンジ・コミュニティ創成プロジェクト」です。
このプロジェクトは、地域活性化につながる魅力あふれる事業を創り出し、大学生を中心としたインターンを長期で受け入れて事業を成功させることを目指す「チャレンジ・プロデューサー(CP)」と呼ばれる人たちを全国規模で育成していくというもの。2004年の開始以来、全国各地で活躍するCPたちが生まれ、彼らを通じて累計284社の企業が約600人の学生を受け入れたそうです。 先日行われた年に一度のプロジェクト報告会では、岐阜市で地場産業への長期インターンシップを企画したり、地域に根ざした起業支援を手掛けるNPO法人G-netの秋元昭治さんや、高知県の嶺北地域という四国のど真ん中に当たる地域で林業や民宿などへの「田舎インターンシップ」を企画する株式会社南の風社の宮脇綾子さんら全国のCPたちが事例報告してくれました。私が参加したこの後の分科会では、「地域で社会起業家を生むためにどんな環境整備が必要か?」というお題が与えられて各グループで議論。私のグループでは「地域での長期インターンは、何も学生に限らなくても、やる気のある社会人やシニアにも機会を与えるべきじゃないの〜」という意見が出て、代表の方が皆の前で発表してくれました。 ![]() 5年後、10年後、このプロジェクトから成長したCPたちの手によって個性的な地方がどんどん出てくると、日本の将来もかなり楽しみだなあと思う訳です。オルタナ5号(11月末発売)のサブ特集では社会起業家をフィーチャーする予定。どうぞお楽しみに! |
|
2007-10-18 Thu 17:22
去る16日、WWFジャパン主宰の国際シンポジウム「『脱炭素社会』に向けた排出量取引制度」が開かれました。
企業や事業所ごとに排出できる二酸化炭素(CO2)の上限を設定し(キャップ)、これを上回ってしまった主体と下回った主体との間で排出権を売買する(トレード)というのが排出量取引。企業にとって排出量を減らすインセンティブになりやすいという評価が定着していて、欧州(EU-ETS)や米国(シカゴ気候取引所)、オーストラリアではそれぞれ、国、民間、州レベルの排出権取引が既に始まっています。一方日本では、産業界を中心した頑強な反対もあって導入の兆しすら見えない状態が長く続いています。 でも、このままでいいんでしょうか。 「オルタナ」4号でも書いたように、日本は京都議定書で約束した温室効果ガスの6%削減がこのままではほとんど無理な状態。約束を守るためには、私たちの税金や企業が稼いだ利益を使って、膨大な量の排出権を海外から買って穴埋めするしかなさそうです。「地球規模で排出量が減るからそれでいいじゃないか」という議論も理屈としては分かりますが、だからと言って日本国内の排出量を減らさなくても良いという結論にはなりません。 日本国内の排出量の半分は、電力会社の発電所や鉄鋼会社の高炉、セメント会社や製紙会社などの工場からのものです。その数約80社。大規模排出企業の環境部長を一同に集めてキャップをかけて合意してもらい、あとは排出量取引を通じて頑張って減らしてもらうという要求を全くせずに、国民に「1人1日1キログラム減らしましょう」と呼びかけているだけでは、排出量はいつまでたっても減らないでしょう、きっと。 京都議定書の目標達成計画の見直し作業は、いよいよ大詰めを迎えようとしています。増えた排出量をお金で穴埋めすることに対する国民の批判がもっともっと高まって、排出量取引や環境税の導入を渋ってきた産業界や経済産業省のお尻に火がつくことになるのか。見ものです。 先日のシンポジウムを主宰したWWFジャパンは、大規模排出企業を対象とした排出権取引(キャップ&トレード)の導入を主張しています。彼らの主張のまとめた著書はこちら↓
|










