|
2008-05-18 Sun 03:15
別窓 |
|
|
2006-08-02 Wed 00:00
ワールドカップも終わっていよいよバカンスシーズン本番!という訳で、先日までお隣のスイスを旅しておりました。最初は、長野での記者時代にお世話になった全国紙記者のご夫妻と、グリンデルワルトという村を拠点に、アイガーやユングフラウヨッホといったスイスアルプスお決まりのエリアをハイキング。スイスはアルプスを抱える北部と中部がドイツ語圏なので、ドイツから行くと「ああ、何だかいつもと同じ」となってしまいがちなのですが、滞在しているうちにドイツとの微妙だけど確実な「違い」に驚きました。それは…。
肉と乳製品がドイツよりおいしい! そうなんです。アルプスハイキングの拠点、グリンデルワルトのスーパー「coop」(コープ、生協です)でハイキング中のお弁当にと早速買ったハムとチーズがまず美味しかった。coopのオーガニックブランド「Natura Plan」はもちろんのこと、普通の製品もドイツのそこらのスーパーの製品よりも旨いんです。肉や乳の味がしっかりとする。水っぽくないんですね。原料の品質が良い上に、水で薄めたりといったごまかしをせずにきちんと加工されているからでしょう。何でも、スイスは農地の9割以上が環境関連法制、もしくは有機農業基準を満たしているのだとか。どおりで、肉も乳製品もおいしいはずです。 ![]() コープのオーガニックブランドのPRポスター ![]() グリンデルワルトにあるレストランAlpenhofは、地元産の食材を使った料理を出す”地産地消レストラン”。スイスはブロイラーが禁止されているので、鶏肉は言ってみればすべて地鶏。もちろん美味しかったですよ。 せっかくなので、アルプスの写真も1枚。 ![]() 数日後、ご夫妻とお別れしてミュンヘンから来る夫と待ち合わせるため、列車で一路東部の街クールへ。スイス観光の名物として余りにも有名な氷河特急の路線を逆コースをたどりながら普通列車で移動していると(それでも車窓の景色は氷河特急とまるで同じ)、一人でボーッとしている東洋人旅行客の私を気遣ってか、初老の男性が話しかけてきました。 この人、愛する母国スイスを旅行者の私にもぜひ好きになってもらいたいようで、車窓から見える氷河を頂く山々や田園風景を逐一指差しながら説明してくれます。「スイスはどうか」と聞かれたので、「天気が良かったので、山々の景色が素晴らしかった」と答えると、「そう、あなたは今世界で一番美しい場所にいるのです!この美しい景色を守っているのは私たち!!」とのたまう。自分たちの税金が農家への補助金となり、山間部の景観保護につながっているのを誇りに思っているんですね。 で、この後がびっくり。「なぜドイツ語が分かるの?」と聞かれたので(ドイツでもスイスでも、東洋人=ドイツ語が分からないはず、と思っている人は多い)、ミュンヘンに住んでいるからだと答えると、彼はニヤリとしながら「ああ、ドイツから来たの〜(と、ちょっとさげすんだ感じに)。ドイツは”スイスの大きなカントン(州)”だよ。スイスのほうが優れている」と自信たっぷりに言うのです。これ、ドイツ人観光客に直接言ったら間違いなく喧嘩になりますが、私がドイツ人ではないからつい本音が出たんでしょうね。見下していたのは私ではなくドイツ。そうか、スイス人はドイツのことを属国ならぬ属州ぐらいに思っているのか〜。 でもこれ、分かる気がするのです。 スイスもドイツも同じ連邦制ですが、スイスはカントンのさらに下の市町村単位で税制まで違うぐらい地方の裁量があります。行政単位が小さいと市民も地域の変化に敏感になるので、例えば自然環境を守るための厳しい規制が保たれることになる。様々な面で規制が緩くなりがちなEUに入っている国々より、自分たちのほうが優れていると思うのも不思議ではありません。もっとも、こういう優越感は簡単に差別意識にもつながるので要注意ですけどね。 初めてのスイス旅行ということで、私もご多分に漏れずアルプスの少女ハイジに出てくる美しい山並みだけを想像して出掛けた訳ですが、ドイツから行ったお陰で日本から行くのとは一味違ったスイス&スイス人観察ができたのでした。 |
|
2004-05-29 Sat 00:00
持続可能な地球環境の実現を目指す各種ビジネス企業が一同に会して年1回開かれるLOHASコンファレンスの取材のため、5月中旬に約1週間ロサンゼルスに滞在した。また時折肌寒くなるミュンヘンから、太陽がサンサンと降り注ぐカリフォルニアに行くという訳で、これはワクワクせずにはいられない!スーツケースに水着もちゃっかり忍ばせて、約9年ぶりのアメリカに足を踏み入れた。
ところが、だ。最近すっかり「サステナビリティ」絡みの取材にのめり込み、しかもそのお陰といった感じでドイツに住むようになり、そこから出かけて行ったせいだろうか、今回はサステナビリティからは程遠いアメリカの側面がやけに目に付いてしまい、ワクワク感はどこかに吹き飛んでしまった。例えば…。 ドイツのルフトハンザ航空では、食事の飲み物としてワインを注文すると、スチュワーデスは750mlのワイン瓶からコップに注いで渡してくれる。おかわりする時は、種類が同じなら同じコップに入れてくれる。ところが、今回乗った某米系航空会社では、スチュワーデスはコンビニで売られているような小瓶とコップを渡して、はい、おしまい。同じ瓶とはいえ、後で出るゴミの量を考えると−。気のせいか、ワインが不味く感じる。 「アメリカンサイズ」という言葉が示す通り、アメリカでは1回の注文で出てくる食事の量が何かにつけて多い(まあ、この辺はドイツも似たり寄ったりだけど)。これを全部食べるから肥満が社会問題化するのは当たり前なのだが、中には食べられない人だっている。すると、やはり残った分は捨てるしかない。でも、捨て方ってものがあるだろう。今回の滞在中、セルフサービスのお店や空港のロビーといった場所では、必ずと言っていいほど、食べかすや容器などが散乱していたのを目にした。辺り一面、散らかった子ども部屋か何かのよう。あれ? アメリカってこんなでしたっけ? 海岸沿いのマリナ・デル・レイにあるコンファレンス会場のホテルから、タクシーで高速道路に乗ってダウンタウンLAに行く機会があった。走っているうちに高層ビル群がうっすらと浮かんでは見えてくるのだが、かなり近くまで行かないとはっきり見えてこない。車の排気ガスが立ち昇り、最近は晴れていても霧がかっていることが多いそうだ。確かに、10年以上前にUCLAのサマーセッションで滞在していた時はこんな感じではなかった。どうしたことか。しかし、コンファレンスでスピーチしたカリフォルニア州環境保護局長官の言葉でピンと来た。 「カリフォルニア州では今、人口約3000万人が1987年当時よりも燃費の悪い車で渋滞によって年々平均速度が落ちている高速道路をのろのろと走り、CO2やNOXを撒き散らしているような状態だ」 「こんなだったっけ?」と思わせる事実がやはりあったんですね。 何も考えずにワインの小瓶を出す航空会社も、食べ散らかして知らんふりの人々も、スモッグで曇るダウンタウンLAの風景も、全てはたくさん作ってたくさん捨てることを繰り返す社会システムの落とし子だ。このシステムを反省し、サステイナブルな地球環境のために生活やビジネスのあり方を変えていこうよ、というのが、アメリカ生まれのLOHASのモットー。でも、LOHASがアメリカに根付くまでの道のりは、かなり厳しいと実感させられた。 |






