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貧困をなくすには、教育を変えることだ
2012-04-12 Thu 11:32
子どもの教育格差の解消と若者のリーダーシップ育成を目指す米NPO Teach for America創設者のウェンディ・コップさんが初来日。今年1月に正式発足し、日本でTFAモデルを展開するTeach for Japan代表の松田悠介さんとともに、記者会見に臨みました。

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ウェンディさんと松田さん


TFAは、教育困難地域(貧困層が多い、低学力など)の公立校に新卒人材を2年間派遣するプログラムを通じて、全校レベルでの学力向上とともに、現場での経験を通じてリーダーシップを育んだ若手を輩出するという形で、全米各地で数多くの実績を挙げています。全米就職ランキング1位になったことでも知られてます。

全米就職ランキング1位のNPO、日本でも展開(2010年9月30日『オルタナ』)

ウェンディさんの本も翻訳出版されています↓


いつか、すべての子供たちに――「ティーチ・フォー・アメリカ」とそこで私が学んだこといつか、すべての子供たちに――「ティーチ・フォー・アメリカ」とそこで私が学んだこと
(2009/04/07)
ウェンディ コップ、Wendy Kopp 他

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ウェンディさんに「教育格差という観点から見て、日本の現状の何が一番問題だと思うか」と尋ねてみました。すると「塾や習い事といった”補習”への依存が大きすぎ。教育イコール親がどれだけ子どもにお金をかけられるか―になっているようで、果たしてこれは健全なのでしょうか」との答えが返って来ました。「学校にいる間の学びを最大化させるためにできることはもっとあるはず」とも。さすが、短期間の滞在にもかかわらず、日本の教育格差の問題の本質をきちんと理解しておられました。

そんなTFAの手法をベースに、世界23カ国で展開されている同様のプログラムをネットワーキングする目的で、ウェンディさんが代表を務めるTeach for Allが発足。Teach for Japanは、日本でのTFAネットワーク加盟団体として、来年度から日本国内の自治体・教育委員会と連携して教員派遣事業を始めようとしています。

TFJ代表の松田さんは、家庭の経済・社会状況が子どもの学力や将来の進路を左右しすぎている日本の現状を数字を挙げながら紹介してくれました。7人に1人の子どもが経済的な理由で十分な学習環境を得られていない。全国の子どもたちの15%もが就学援助(学用品や給食費などへの公的支援)を受けている―。親の経済力が子どもの成長環境にマイナスの影響を及ぼしてはならないはずなのに、現実にはその真逆のことが進行しているのです。

松田さんは「現在実施している学習支援プログラム『寺子屋くらぶ』に教員応募してくる大学生は、間違いなくトップクラスの人材。いかにして彼らのような人材を受け入れてくれる自治体と出会えるかが目下の課題」とのことでした。

TFAはコロンビア・ビジネススクール客員研究員だった2005年に受講した「社会起業家論」のケースで取り上げられていたことから知り、拙著
ロハス・ワールドリポート―人と環境を大切にする生き方 (ソトコト新書)でも、教育、学びについてのオルタナティブを取り上げた章で紹介しました。当時はアメリカ独特の社会課題にスケール大きくチャレンジするNPOとして注目してましたが、親となった今となっては、子どもの将来に関わるテーマに取り組む超身近なNPOとして見る目が変わりました。

「貧困をなくすには、教育を変えることだ」というウェンディさんのメッセージはとてもパワフルで、TFAモデルの重要性を改めて感じることができます。公教育改革を通じて、子どもたちのやる気と学力を伸ばし、若者のリーダーシップを育てることを目指すTeach for Japan。これからが注目です!
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「自助」「公助」「共助」でコミュニティの未来を切り開こう !
2012-03-21 Wed 12:38
働き盛りの若手が中心となって防災、エコ、コミュニティを切り口に自治を考えるイベントTokyo Community Crossingが先日行われ、取材させていただきました!

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パネルトークで話し合う登壇者の皆さん。左から、greenz.jp編集長・兼松さん、コミュニティデザイナーの山崎亮さん、MPOプラスアーツの坂本さん、港区区議会議員の横尾さん、主催者のNPOグッデイ代表・荒さん。


防災をメインテーマに、地域コミュニティでの「自助」「公助」「共助」の現状を確認し、参加者の間でこれからのあり方についても話し合った今回のイベント。私が参加したグルームでは、今までは公助>自助>共助ぐらいの割合で防災の必要性が語られて来たけど、そろそろ自助>共助>公助 にアタマを切り替えないと、という話しが出ました。備えておくことでまずは自分が生き残った上で、行政にだけ頼るのではなく、身近なコミュニティで助け合いながら生き延びる―。こうしたマインドを持って日常の日々を送ることが、非常時に活きる。裏を返せば、日ごろから自助と共助を意識して生活しないと、非常時にはできない、ということかと改めて感じ入りました。

Tokyo Community Crossing、広報協力させていただいていたこともあり(大したお役には立てませんでしたが)、開催できたことが何だか自分のことのようにうれしいです。ここからが出発、これからも応援します!

<当日の取材記事はこちら>
「自助」「公助」「共助」でコミュニティの未来を切り開こう
=Tokyo Community Crossing 開催=


<イベントを企画したNPOグッデイの荒さんとgreen.jp編集長・兼松さんのコミュニティ対談はこちら>
若手が描くコミュニティの未来とは
別窓 | リビング&モビリティ〜エコロジカルな住まい・交通〜 | コメント:0 | トラックバック:0
答えは自分の中にある
2012-03-16 Fri 12:53
時々のライフステージや求める理想によって、働き方を個人が選択できる世の中にすることを目指し、仲間とともに始めた自主プロジェクト「ワークスタイルシフト 働き方改革研究所」。昨年夏から新しい働き方にまつわる情報を主にフェイスブックを通じて発信してきましたが、先日栄えある第一回のイベント「ワークスタイルシフトカフェ 就活の壁を越える」を行い、お陰様で学生や社会人総勢30人余にお集まりいただきました〜!

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働くことをめぐる最初の壁とも言える「就職活動」。現状では、応募する学生、採用する企業、学生を支える大学や家族が、いずれも主体性を発揮できないまま流れに乗ってしまい、結果としてすべての主体が疲弊した状態に置かれています。学生、企業、支援者の双方が幸せになる就職、採用活動のあり方と、その実現のためにそれぞれの立場でできることについて、ゲストとご来場の皆さんと一緒に議論する場となりました。

後半のワークショップでは、就活中の学生と様々な立場の社会人が一緒になって、就活にまつわる課題認識と課題解決のためのアイデアを共有し合いました。会社に選ばれるのではなく、自分が会社を選ぶつもりで。自分のやり方で最初の仕事と出会ってこそが、就活の壁を乗り越えること―。事前に申し上げなかったのに、私たちの意図を学生さんたちは十二分に理解してくれていました。気づきの芽は、学生さんたち自身の中にあるのだと改めて思いました。学生さんたち、気のせいかすごくス〜っとした顔をして帰っていきました。

これは、社会人の皆さんが、それぞれのテーブルで学生さんたちの自主的な発話を促し、適切なタイミングで適切なアドバイスをしていただけたからこそでした。後に続く世代に、少しでも自分の経験を役立てたいと考える社会人の皆さんのサポーティブな姿勢に、個人的にはとても感動した次第でした。

当日のリポートは、ぜひこちらをごゆっくりご覧下さい!
第一回ワークシフトカフェ リポート前編(ゲストの方々のお話し)
第一回ワークシフトカフェ リポート後編(ワークショップ、ディスカッションの模様)

慣れない運営で至らない点も多々ありましたが、就活をキーワードにこれだけ多様な立場の人たちが働くことについて議論する場はなかった―という嬉しい評価もいただきました。 これからも、現在の日本で働く上で私たちが「壁」と感じているテーマに対して、それを乗り越えるための知恵と行動力を育む場を設けていきます。

イベント後のゲストの方々とのアフターでは、早くも次のカフェのテーマが話題に。ヒントは「親子で就活!?」。どうぞご期待下さい!

別窓 | ワーク&ライフ〜エコ&ロハスを仕事にするということ〜 | コメント:0 | トラックバック:0
地域コミュニティ再生、カギは働き盛り世代
2012-02-16 Thu 12:53
あっと言う間に2月も半ばになりましたが、皆さんインフルエンザなどに負けずにお元気でしょうか。私は、息子ともども何とか大事に至らずふんばっております!

さて、東日本大震災からそろそろ1年。防災、エコ、地域コミュニティを切り口に自治を考えるイベント、出演者のプレ対談を企画しました。

働き盛りの若手世代がコミュニティの未来を描く
=3月にイベント「Tokyo Community Crossing」開催=(オルタナオンライン)


イベントを主催するNPO法人Goodday代表の荒昌史さんは、不動産企画会社の社員時代から独立して現在に至るまで、一貫して「多世代が集うエココミュニティ」づくりに取り組んでいらっしゃいます。企画協力するウェブメディアgreenz.jp編集長・兼松佳宏さんは、メディアを通じたコミュニティづくりという点で日本のフロントランナーのお一人ではないかと思います。彼らのような若手が地域コミュニティを意識した活動を始めていること、とても心強く、ポジティブな動きです。

こちらのイベント、私も応援しています。当日も取材にお邪魔する予定です。ご興味をお持ちいただけたら、ぜひご参加下さい。お待ちしています!

お申し込みはこちらから
Tokyo Community Crossing公式サイト
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「エネ女」が考える、日本のエネルギーの将来
2012-02-02 Thu 10:59
早いものでもう2月。まだまだ寒い日が続きますが、そんな中、日本のエネルギー政策の将来を考える女性たちによる熱〜い会合が先日行われました。その名も「エネ女の集い」!今年夏に予定される国のエネルギー基本計画の策定を前に、エネルギー政策に女性の視点を反映させようと、全国各地から約100人の女性が集まり、ワークショップなどを通じて日本のエネルギー政策の将来像について真剣に話し合いました。そう、これからは歴女もいいけど、エネ女です!!
 
 政府は現在、2030年までの日本のエネルギーのあり方を規定するエネルギー基本計画を策定するため、資源エネルギー庁の基本問題委員会で議論を進めています。ところがこの委員会、25人の委員のうち女性の委員はわずか4人。世代が偏っていることもあって、女性や若者の声が残念ながら届きにくいのが現状です。これに危機感を抱いた女性委員の皆さんの呼びかけで、今回の集会が実現しました。この日の議論の内容は、主催者を通じて基本問題委員会と枝野経産相に伝えられるということもあって、参加した皆さんはやる気満々!

 この日ははじめに、女性委員の一人で主催者の枝廣淳子さん(幸せ経済研究所代表)から委員会での議論の現状が報告された後、集まった女性たちが小グループに分かれて「経済成長率についてどう考えるか」「原子力発電の今後をどう考えるか」「電源構成(原子力、火力、再生可能エネルギーなどの割合)をどう考えるか」の3つについて、自分の考えをまとめた上でグループごとに議論しました。私は取材者として参加していたのですが、とっても面白そうなので、主催者のお許しを得てグループに参加させていただくことに。

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会場は熱気にあふれていました!奥が枝廣さん

 まずは経済成長率から。エネルギー需要とGDPというのはほぼ連動しているので、エネルギー政策の将来像を考える際には、やはりGDPをどのように捉えていくかという論点は避けて通れません。現在のエネルギー基本計画では、2010―20年度の成長率を年率2%(2000―10年度の実績は同0.6%)と想定します。これに対して、私のグループからは「(過大な出生率予測など)成長の根拠があいまいじゃないか」「どのような産業で成長しようとするのか見えない以上、額面通り受け取れない」「地方が豊かになる成長なら期待したいけど、低成長で良いのではないか」といった意見が出ました。今後議論を進めるに当たっては「少子化・高齢化の現状下で必要とされる社会保障システムを賄うためにどれぐらいの成長が必要なのか」が分かるデータがあるといいね、という声が出ました。

写真 (23)

私が参加したグループには、環境ビジネスで起業した人、環境問題のライター、エネルギー系シンクタンクの研究員、地域で再生可能エネルギーを増やす活動を始めた人など、多彩なバックグラウンドをお持ちの方々が

 2番目は原発のこれからについて。2011年度以降に停止中の原発が稼働せず、建設後40年経った原発が廃止されて新増設がない場合、2050年には原発はゼロになります。これをどうスピードアップさせるかに関連して、「危険な原発は即刻停止」「廃棄物問題が解決しない限り、原発の継続はあり得ない」などの意見が。判断材料として欲しいデータとしては「廃棄物の処理・管理コストの明示」というのが圧倒的でした。

 3番目は電源構成について。現状では、原子力31%、火力59%、再生エネルギー等10%です。これに対して、「省エネで(電力消費量を)減らせる分をもっと考慮すれば、脱原発できる」という一方で「(原発をなくすかどうかを)現在世代で決めるのではなく、エネルギーの選択肢を次世代に示してはどうか」といった声が聞出ました。福島原発の事故を経験し、再生可能エネルギーをもっと増やしたい、完全にシフトしたいと考える人が増えていますが、国土の狭い日本では太陽光や風力については設置場所に限度があります。そうなると、日本の地理を活かした水力や波力、地熱に期待したいところ。私はもっと、これらのエネルギーについて日本でどの程度潜在的な開発余地があるのか調べたデータが欲しいと思っています。

写真 (24)
黄色いポストイットには「私がこう考えた根拠」、青いポストイットには「判断するためにこんなデータが欲しい」と書き込みました

最後に、エネルギー政策のより良い決め方についても議論されました。女性や若者の視点が政策に反映されるためには、どうすれば良いか―。「審議会などの委員を公選する」「政策の目標年には生存していない可能性のある世代の委員会への登用を禁止する」といった大胆な意見とともに、地域分散型のエネルギーを普及させるために「地方自治体が地域特性を生かしたエネルギー計画を策定して国で集約」といった重要な視点も出されました。

この日の議論の内容を委員会や管轄の大臣に確実にお伝えいただけるとのことで、参加者の一人としてとても期待しています。このような場を設けて下さった女性委員の皆さんに感謝するとともに、意見表明に向けてこれからも最大限協力させていただきたいという思いを新たにしました。



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